
路地裏の暖簾をくぐって|新宿「食酒処 桃」で始める東京の夜
梅雨の晴れ間をぬって、3泊4日の東京へ。
拠点は埼玉・越谷のビジネスホテル。そこから電車で都心へ通う、ちょっと欲ばりな東京通いの記録です。
初日は夕方に到着して、そのまま新宿の夜へ繰り出しました。
東京に到着|まずは新宿の雑踏へ
夕方5時すぎ、東京駅のホームに降り立ちました。
「東京」と書かれた緑のサインを見上げると、旅のスイッチが入ります。隣は神田、足元には黄色い中央線——いかにも東京、という景色です。
そこから乗り継いで、向かったのは新宿。
見上げれば、古いビルの壁面いっぱいにCHANELの巨大な広告。夕暮れの空を背に、街全体がそわそわと夜の支度を始めていました。
デパ地下で目移りする|新宿の地下グルメ
腹ごしらえの前に、まずはデパ地下を冷やかします。
ガラスケースに整列するのは、色とりどりの握り寿司。まぐろの赤、うにの黄、いくらの艶——どれも宝石みたいに並んでいて、見ているだけでお腹が鳴ります。
S-12、S-13と番号がふられた惣菜売り場は、仕事帰りの人でぎゅうぎゅう。出来たての湯気と、行き交う人の熱気が混ざり合って、これぞ都会の夕方です。
路地裏の暖簾をくぐる|食酒処 桃
今夜の本命は、新宿の路地裏にある「食酒処 桃」。
茶色いビルの壁に、白く浮かぶ「桃」の一文字。隣の「HOTEL AIM」のサインと並んで、昭和の匂いが残る一角です。営業は18時から。暖簾をくぐると、こぢんまりとした温かい店内が迎えてくれました。
まず出てきたのは、四つの小鉢。
春雨と高菜の和えもの、ズッキーニの浅漬け、ポテトサラダ、そしてパルメザンをふったきんぴら風。どれもひと工夫きいていて、最初の一杯がぐいぐい進みます。
名物だというふわとろのオムレツも。
こんがり焼けた卵にパルメザンと黒胡椒をたっぷり。スプーンを入れると、中からとろりと半熟が顔を出します。お酒にも、ごはんにも合う一皿でした。
もう一軒だけ|樽テーブルのバーで乾杯
気持ちよく酔ったところで、もう一軒。
紫色の照明に照らされた店内、ウイスキー樽をそのままテーブルにしたカウンターで、赤とオレンジのカクテルを一杯ずつ。樽のフタには「WHISKY DISTILLERY」の焼き印。旅先の夜が、ゆっくりとほどけていきます。
二日目は越谷の朝から|宿の朝食と新宿のからあげ
翌朝は、越谷のホテルでの朝ごはんから。
ほかほかの白米に、ホイルで包んだ焼き魚、ウインナー、ひじき、お味噌汁。気取らないけれど、こういう宿の朝食がいちばん体に沁みます。冷たい緑茶でしゃきっと目を覚ましました。
この日も夜は新宿へ。
カリッと揚がった大ぶりのからあげに、たっぷりのフライドポテト。青のりをふったポテトをつまみながら、二夜目の新宿を楽しみました。
到着から二日、越谷の宿を拠点に新宿の夜を歩いた東京の前半戦。
路地裏の居酒屋からデパ地下、樽のバーまで、東京の「食」の奥行きをめぐった記録です。次回は上野へ足をのばします。




